ジャンク 東芝 Portégé Z30-C を復活させる ~ SATA限定機にNVMe SSDを突っ込む
こんにちは。というか, あけましておめでとうございます。
ダラダラと工作&研究をしているうちにいつの間にかまた年が一つ明けてしまいました。最近は時間がとても短く感じます。
私は今年で大学に編入し晴れて大学生となるのですが, それにあたって現在使用してるノートパソコン Lenovo X230 を使い続けられるか不安になってきました。
というのも, ストレージは未だ HDD, RAMも 12GB という中途半端な構成な上, プロセッサも現行CPUから何世代も前の物という状態です。
HDDをSSDに換装すればまだいけるかなとも思ったのですが, そろそろプロセッサの限界が来た感じがしています。
特にそれを感じるのは Xilinx の FPGA統合設計ツールの ISE Design suite を使用している時です。
簡単なVerilogソースの Syntax check に1分近くかかり, 論理合成をしようとすれば 10分もCPU使用率が 100% に張り付きます。まともに作業できたもんではありません。
ソフトウェアの開発でもコンパイル時間は作業効率にモロに効いてきます。
年も越したし, ちょうど良い機会として携帯ノパソの世代交代をしようということになったワケです。
2020年1月5日, 埼玉県八潮市の秋月電子で初売りセールがあったので朝6時から10時半の開店まで待機していました。その時の気温は5℃!!
鼻水が滝のように出てきてつらかった… まぁ, ここらへんの話は別の記事にまとめようと思います。
それで, 八潮初売りセールで満足した後に秋葉原に行き, 某ジャンクPCショップにてよさげなノパソを発見。
私は今までThinkPadを愛用してきたのですが, どうもねらいの第五世代 X1 Carbon などはまだまだ値段が手の届く範囲に落ちていない様子…
Thinkを裏切るのにはかなり葛藤がありましたが, 値段には勝てないということで安かった 東芝 Portégé Z30-C を購入しました。写真は復活後に撮ったものですが。
しかしこれがまた厄介なやつでして, 調べてもあまり情報が出てこない…
一部サイトでは海外向け機だという話も。(にしても, キーに日本語打ってあるしなぁ^^;)
とりあえずショップ内でいろいろ調べて, 抜き取られてる SSD を購入することにしました。
購入したのは WD SN500 NVMe SSD です。500GBで6千円ほど。
事前の調査で M.2 NVMe が対応しているらしいということは把握していたので特に躊躇もなく購入。後でめんどうなことになるとは知らずに…(^_^;;;;)
SSDを装着して電源ON, ちゃんと起動はしました。
とりあえずまずはOSをインストールということで Windows 10 をインストールしようとしたのですが, 問題発生。
デスクトップマシンでSSDの生存は確認。故障ではない。
BIOSからドライブ情報を見ようにも, ドライブ情報の項目はありません。
ハードウェア診断でHDD/SSD診断を走らせようにも診断が起動しない。
う~ん困った! と思い, この機種について再調査。すると嫌な文字列が…
"M.2 SATA type only." "not recognized M.2 NVMe SSD."
ファーーーー
どうすっかなぁ…SSD買っちゃったしなぁ…とか思っててももう遅いのです。わかっています。
しかし, マザーボードに搭載してあるコネクタはキーが1つしかないいわゆるMキーのみのコネクタです。なんでだろう。
同じ疑問を持っている外国人の方をフォームで発見しましたが解決せず。
NVMeを載せようとして詰んでいる人が数名ネット上でも見られました。
うーんどうすっかなぁ…この日は何も進みませんでした。
後日, 友人などにも協力してもらい情報をあつめたりあーだこーだ考えてたりしていると, どうもこれはハードウェア要因よりもソフトウェア要因じゃないかと考え始めました。
一般の考えでは, この機体ではこのSSDは対応していなかった!という結論で完結してしまうところなのでしょうが, エンジニアっぽい考え方をしてみれば, バスが配線されていてCPU内の統合チップセットに正常にアロケートされていれば, SATAでもNVMeでも認識できるはずなのです。
一部のPCではハードウェアロックをBIOSレベルで意図的にかけられていて, 規格が適合していても初期状態のデバイスから変更すると起動すらしなくなる案件を知っています。
しかし, 事前調査で外国人の方がパーツのアップグレードを成功させているところを見るとこのようなロックはかかっていなさそうといえます。
結局, 現状をいろいろ調べ上げてネットでもサーチをかけた結果, 以下のサイトの手順でNVMe SSD を認識させることができました。
この機種に乗っているCPUに統合されたチップセットは, Intel Series 100 というものでして, 現在からすれば少し古いものになります。
このチップセットではストレージのドライブに Intel Rapid Storage Technology というものが使用されています。
簡単に言えばストレージを管理するための技術でして, RAID構成コントローラやPCIeストレージコントローラの役割もになっています。
この機能群が, 機種依存によりデフォルトで検出できず, Windows10 インストーラにドライブとして認識されなかった, ということなのでしょう。
この製品自体, M.2 SATA SSD が標準搭載な上NVMeアップグレードが存在しないようなので, 機能をローレイヤで切ってしまった感じなのでしょうか?
というわけで, IRSTドライバを導入することで無事NVMe SSDが認識されました。
正直SSDの返品できるのかとか, なにに使おうかとか考えてたくらいなので, 解決できてホッとしました。私にとっては6千円は大きな買い物です。
NVMe SSDを装着するのは斜めに配置された SATA ONLY ポートです。
しかしPCIeバスに電気的に接続されていて, 実はSATA ONLY ではないことがわかりましたね。
装着したSSDのベンチも行いました。まぁまぁの速度が出ています。
このSSD自体あまり早いやつではないのですが, 正直ノートならこれくらいで十分です。
PCIe gen 4 なんかのせたら熱でサーマルスロットリングかかりまくること間違いなしですので。
あと, 購入時に 8GB の RAMが載ってましたがちょっと足りない気がしたので, 8GBのRAMを買ってきました。
この機種は SODIMM DDR3 ではありますが, 低電圧動作版の DDR3L-1600 (PC3L-12800) を用意する必要があります。
秋葉原 ark さんにて初売り価格で安く買えました。2千円!!やすい
というわけで, 無事SSD, RAMともに認識いたしました。
この記事もこの機体で書いていますが, X230から移行してもあまり気にならないキーボードでよかったなぁと思っています。
やっぱり NVMe SSD は起動の速さで驚かされますね。
今更ですがスペックを軽く。
CPU : core i5 6300U 2.4GHz (max3GHz)
RAM : DDR3L-1600 16GB
SSD : M.2 NVMe 500GB
ディスプレイ : フルHD
その他 : タッチパネル対応, 指紋センサ搭載, 東芝19V充電アダプタ
タッチパネルなのが結構うれしいです。
基板引くのにもブロック線図書くのにもサイトのスクロールするにも便利です。
価格は 13000円。
個人的にそれなりに軽いしDynabookにしてはヒンジが強そうだし気に入ってます。
では。