例のグラボ「マイニング専用 Radeon RX470」をグラフィック化改造
お金が無くて流行に乗れないかと思いましたががんばってお金を得たので早速手を出してしまいました(笑) 秋葉原のパソコン工房(Buy more)さん やARKさんで大量入荷&格安セールしていた例のグラボ「RX470」です。
AMDから出ているRadeonブランドのRX470。しかし, セールででているのは映像出力機能が省かれたマイニング仕様の製品です。お一つ5980円。Amazonでは同製品が45000円程度で販売されているので驚きの安さです。通販もあります。
ビットコインバブルがはじけた(?)影響か, どこからか大量に入荷した物のようです。Buy more店舗にはショーケースにもたんまり積まれてましたし(2019年1月14日現在), 僕が買ったときは店の裏から出して貰ったので在庫はかなりありそうです。しかしこれを買ってマイニングをする気なんぞサラサラ無いので, 早速映像出力できるように改造します。Buy moreでは1ヶ月の保障が付いてましたが改造すると当然保障も受けられないでしょう。作業は慎重におこないます。
ちなみに, CrossFire (並列処理) 前提ならグラボを改造するのは1台のみでOKです。ただし, 後述するファームウェア書き換えは全部のRX470でやる必要があります。
まず, 改造するにあたりファンが邪魔なので外します。ベイのパネルも外します。計6つのネジを外すだけで改造できる状態まで持って来れますが, ファンのコネクタがつながっているので丁寧に抜きます。
ファンとベイのパネルを外すとHDMIコネクタが現れます。ベイのパネルはこのHDMIコネクタを隠すように作られているので, コネクタの部分(ネジ穴は切っちゃダメ!)を適当なソーでカットしてやる必要があります。
今回このRX470でHDMI出力できるようにするにはどう改造するかというと, チップ部品を追加するだけです。HDMIコネクタ付近にある下図の場所にチップ部品をハンダ付けします。
ここは簡単に言うとHDMIの信号線の部分で, マイニング用ということでパーツが乗ってません。単なるノイズ減衰回路, フィルタのようなのでどのグラボも大体同じ回路定数になると思いますが, 今回はPC修理廃人さんのツイートを参考にさせていただきました。
マイニング用RX470のHDMIの追加部品の詳細がわかりました。
— PC修理廃人 (@pana_junk_pc) January 12, 2019
GTX1080の回路図を参考にし、廃基板の実測値とも一致したのでこの値でいいと思います。
インダクタは手持ちの機材で測れなかったのと回路図ではFB(600Ω 0.3A)だったので不明としました。
ID付きの画像はブログ等でご自由にお使いください。 pic.twitter.com/2hSYYoHa6u
追加する部品は1005というサイズのチップ部品なのですが, コレが秋葉原じゃなかなか手に入らないんですよね(^_^;) ちなみにサイズはこんなかんじ。
このサイズのハンダ付けに慣れてないと今回の改造はツライと思います…。というか, 人の手でやるもんじゃないです^^;
今回は, PC修理廃人さんのツイートどおりのパーツが秋葉原では用意できそうになかったので, 次のようなパーツを用意しました。
未実装の部分はフィルタとかなので無くても動きはします。当然あった方が良いですけど…。レシーバ(ディスプレイ側)があまりにもシビアだと映らないかもしれませんが大体大丈夫でしょう。購入先はそれぞれ
https://www.sengoku.co.jp/mod/sgk_cart/detail.php?code=EEHD-57F7
チップ抵抗の方は千石で10個入りのが売っています。これらのパーツをハンダ付けするわけですが, やはり1005のパッドに1608を実装するのは難しいですね^^; 結構時間を取られてしまいました。
実装したら満足してしまって整形はしませんでした、ハイ。ちゃんとハンダ付けできてれば多少曲がったって動作に影響はありません。さすがに隣とハンダブリッジで短絡とかは厳しいですけど^^;
今回の改造で映らないとしたら, しっかりハンダ付けできていない(パーツとパッドが接触していない)か, ハンダブリッジによる隣同士の短絡, 加熱のしすぎでパーツが死ぬくらいですかね。下手するとグラボ自体がお釈迦なので勇気のいる改造ではありますね。
部品の追加ができたら, コネクタの接続を忘れないようファンとベイパネルを戻し, PCに接続です。PCIeの補助電源コネクタの接続も忘れずに。
グラボのロットによるらしいですが(基板上のスイッチ操作だけでいけるのもあるらしい。僕のはダメでした^^;) グラボ内部のファームウェアを書き直さないといけないようですので, まずはBIOSのセットアップからプライマリディスプレイを内部映像出力をInternal, もしくはOnboardにしておきマザボの映像端子から映像を吐かせるようにしときます。
RX470のファームウェアを書き換えるためのソフト「ATIFlash」を使い, RX470で映像出力できるようにします。
上のATIFlashと下の新ファームウェアをダウンロードします。
ATIFlashの実行ファイルと同じディレクトリに新ファームウェアを置いておき, コマンドプロンプトでそのディレクトリを開いたら下記のコマンドを実行します。
> atiwinflash -f -p 0 Sapphire.RX470.8192.160715.rom
これだけでしばらく待機すればファームウェアが書き換えられます。失敗した場合はグラボがちゃんとささっていないとか, 補助電源忘れとか, 最悪グラボが死んだとかかな。
ちなみに, 複数挿しで2枚目以降のファームウェアも書き換える場合は -p オプションの数字を変えるだけです。
> atiwinflash -f -p 1 Sapphire.RX470.8192.160715.rom
ファームウェアが書き換えられたら, 次にデバイスマネージャを開いてみます。ディスプレイドライバのところでグラボと思しきデバイスが!に成っていると思いますが, これはドライバが無いためです。下記のAMDサイトからドライバを落としてインストールすれば!が消えます。
あとはとりあえず再起動をかけてBIOSセットアップからプライマリディスプレイをAutoとかDefaultとかに戻すとRX470のHDMIが使えるようになってるはずです。
ちゃんと出力されてたらあとはゲームをやるなりCrossFireで1080を泣かすなり自由です。
そういやいままでマザボ裸で動かしてましたがついにケースに入れました。
ケースはツクモに500円のジャンクで落ちてました^^